枚方市議会 会派代表質疑「観光まちづくり」聖地となる覚悟はあるのか?

枚方市議会議員 ばんしょう映仁です。

 2023年3月10日の令和5年3月定例月議会本会議では、令和5年度当初予算に対して、会派を代表した質疑を西田議員にお願いしました。

今回の記事はその一部で、私のこれまでの質問からつながるものになっています。

 

 

 

観光まちづくり推進経費について

観光のまちを目指すならば、何の『聖地』となるかという覚悟が必要だ!

①質問

観光ロードマップ、短期と長期、そのターゲット層の考え方は?

 今回の予算においては、観光ロードマップに基づいたイベント実施や整備を行なっていくとのことであった。

 こうした予算は、まず、2025 年の大阪・関西万博を見据えた賑わいづくりに資するものだと思いますが、万博までの短期的な取り組みと、万博後を見据えた長期的な観光の展望について、どのような将来像をもっておられるのか、また、これらの事業の対象者は市内在住者や市外からの来訪者など、どのようなターゲット層を想定されているのか、市のお考えを伺う。 

①市の答弁

 観光ロードマップは、2025年大阪・関西万博に向け「立ち寄りたくなる淀川の中継港」をコンセプトとした、本市の観光施策の方向性をお示ししたものです。 

短期的には万博をひとつの転機と捉え、枚方宿エリアを起点に

 そこでまず、短期的には万博をひとつの転機と捉え、枚方宿エリアを起点とした、淀川河川敷や枚方市駅周辺での地域経済の活性化に向け重点的に取り組むことで、さまざまな観光コンテンツの構築を目指すこととしております。

長期的には賑わいを市内全域に効果的に波及させる

 そして、長期的には、様々な賑わいを市内全域に効果的に波及させることで、「くらわんかツーリズム」として、本市ならではの周遊観光が、万博後も継続する状態を目指していきたいと考えており、これらの取り組みは、地域経済の活性化とまちへの愛着向上等を目的とするひらかた万博と合致するものと考えています。 

まずは、市内を含む近隣エリアからの来訪者を想定

 また、ツーリズムのターゲットとしましては、「くらわんかツーリズム」では、まず第1に、市内を含む近隣エリアからの来訪者を想定し、「気軽に訪れ楽しめる場所」として本市が選ばれるよう取り組みを進めてまいります。その上で、さらなる取り組みにより、府外や国内遠方からの訪問客、修学旅行客をはじめ、海外からのインバウンド需要も見据え、本市への訪問動機が「気軽に訪れる」から、「本市に来ることが目的」とされるよう、本事業において取得する様々なデータも活用することで、方向性を確認しながら今後の観光施策を進めていく考えです。

 

枚方観光ロードマップ

 

 

ばんしょうの視点

調査で得られた情報は、誰がどう使うべきか。民間投資を促す方向性を忘れるな!

 「本市に来ることが目的」とされるコンテンツの開発は、主に民間活力に期待するものだと考えますので、今回の調査によって得られた情報は、広く公開していただき、枚方市内への民間からの投資を活発に行っていただけるよう、働きかけていかなければなりません

 その中で、直近では、淀川河川敷を新たな取り組みの場所としてやっていこうということは理解いたしております。

『観光』は、「世界唯一の何か」とか、「日本唯一の何か」を見たり、体験したりすること
 ⇒『聖地』となる覚悟が必要だ!

 ただし、『観光名所』というのは、「世界唯一の何か」とか、「日本唯一の何か」といったものを見たり、体験したりすることだとされています。だとすれば、直近の取り組みに加えて、今までとは違う、少なくとも近隣他市にはない新たな軸、全市民が誇りに思えるもの、そして枚方が何らかの聖地となるようなものが、この枚方市駅周辺には必要なのではないでしょうか。

 そういうことが、結果的に市域全体への波及、公共交通の維持・発展に繋がっていくものと考えておりますので、調査が調査で終わることなく、新しい挑戦に結びつくよう期待をいたしております。

 

「観光」これまでの発言

 

 

 

 

公共施設等への太陽光発電設備等導入調査支援事業経費について

創エネ・省エネは一日早く着手すれば、一日分の効果がある取り組み。取り組みの加速を!

①質問

再生可能エネルギー導入の調査の目的は?

 公共施設等への太陽光発電設備等導入調査支援事業の経費が計上されている。この事業は、担当課との事前のヒアリングでは、環境省の補助金を活用して再生可能エネルギー導入の調査などを実施するものと聞いている。

 まず、はじめに、この補助金は、どのような補助金なのか、その目的や内容について伺う。 

①市の答弁

再生可能エネルギー導入の取り組みを支援することを目的

 本補助金は、国の地球温暖化対策計画や地域脱炭素ロードマップに基づき、再生可能エネルギー導入の取り組みを支援することを目的とするもので、2050 年のカーボンニュートラル実現に向けた再生可能エネルギー導入目標の設定や、目標達成に向けた意欲的な脱炭素の取り組み公共施設等への太陽光発電設備等導入に向けた調査検討などの支援を受けられるものとなっている。 

 

②質問

公共施設等への太陽光発電設備等導入調査とは?
全庁的な省エネルギー化につながるのか?

 公共施設等への太陽光発電設備等導入調査支援事業経費について、先ほどの答弁によりまして、この事業は環境省の補助金を活用して、公共施設等において、再生可能エネルギーの導入可能性等の調査検討を行うものと理解した。 それでは、その調査の具体的な内容は、どのようなものなのかお伺いいたします。

 また、2050 年のカーボンニュートラル実現に向けては、再生可能エネルギーの普及拡大はもとより、公共施設の省エネ化も大変重要な要素であると考えており、市のすべての部局が長期的な地球温暖化対策の視点を持って取り組みを進めていくよう、これまで、要望してきたが、今回の調査結果をどのように全庁的な省エネルギー化につなげ、進めていこうと考えているのか伺う 

②市の答弁

既存の公共施設等で創エネ・省エネの実現を目指す

 脱炭素社会の実現に向けては、あらゆる可能性を取り入れ、調査検討を進めていく必要があるものと考えている。こうしたことから、既存の公共施設等における屋根や空きスペースなどの設置場所に関する調査のほか、発電可能量や効率性などのパフォーマンスに関する検討を踏まえ、太陽光発電設備導入の可能性等を調査する。 

 この調査の結果から、既存の公共施設等への太陽光発電設備の導入量や設置手法等の検討を行い、さらには、省エネ設備の導入を含めたエネルギーマネジメントなど、多様な手法を検討し、取り組むことで、既存の公共施設等において、初期投資なども抑制した創エネルギー・省エネルギーの実現を目指していきたいと考えている。 

ばんしょうの視点

市のすべての部局が長期的な地球温暖化対策の視点を持って施策を進めているようにはまだ思えない

 エネルギーの取り組みを進めることも必要です。 調査を行うことは、最初の一歩であることは理解しますが、市のすべての部局が長期的な地球温暖化対策の視点を持って施策を進めているようには、残念ながら今回の予算案では感じられません。 

省エネは、一日早く着手すれば、一日分の効果がある取り組み

 一日早く着手すれば、一日分の効果がある取り組みですので、全体のスピードを上げるとともに、具体的な新たな取り組みを、まずは公共施設から進めていただけますよう、要望しました。

 

「脱炭素」これまでの発言
 
 
 
一人ひとりが笑顔、ひらかた万笑!

 

 令和5年度当初予算では、総合型放課後事業運営委託費(放課後キッズクラブ委託料)、枚方市駅再整備関連事業費、主要道路リフレッシュ整備事業経費などが目立って増えていますが、今回はそれとは別にこれまで私が発言してきた案件の予算執行の考え方のイメージが合っているのかの確認を意識しました。

 

 「観光」に関しては、担当課が現実的に目指しているものと(市長の?)理想とがかけ離れているような気がします。本当に枚方市が市内の何かに磨きをかけて、世界唯一、日本唯一のものを構築できるとは私には思えないのですが。。。新たな何かが必要なのでは?ちなみに、昨年の予算特別委員会で、私が提案した内容の一部は、現在「ひらかた万博」で取り入れられています。

 また、「CO2ゼロへの取り組み」は、まだまだ「全庁あげて」という雰囲気は感じられません。どちらの課題も、どれだけ、一人ひとりを笑顔にする!と信じて執行していけるかということです。まだまだ追いかけて行きます。