枚方市議会議員 ばんしょう映仁です。
2024年2月14日は、「教育子育て委員協議会」に控室から聞き耳を立てておりました。
「教育子育て委員協議会」の所管は、子どもの育ち見守りセンター、子ども未来部および教育委員会になります。
今年度中にリニューアルするとされた「枚方市不登校支援ガイド」
今回の教育子育て委員協議会の協議案件は12件でした。
不登校児童・生徒数は年々増加し、令和4年度(2022年度)には全国で29万9千人、枚方市で約1,000名といずれも過去最多となっており、不登校対策は喫緊の課題となっている。不登校児童・生徒の背景・支援ニーズは多様であり、個々の不登校児童・生徒の状況を適切に把握するとともに、「学校に登校する」という結果のみを目標にするのではなく、児童・生徒が自らの進路を主体的に捉えて、社会的に自立することをめざした多様な支援を実施することが必要となっている。
こうした中、令和6年度(2024年度)に向け、(1)小中学校への不登校支援協力員の増員(2)公民連携プラットフォームを活用した不登校児童・生徒の居場所の選択肢の拡充(3)適応指導教室の機能強化による教育支援センター(仮称)への改称を進めてきた。
このたび、これまでの不登校支援の取組及び今後の取組について報告する
不登校支援においては、単に学校復帰だけを目的とせず、児童・生徒の社会的自立をめざし、多様な支援を講じていく必要があります。多様な背景のある不登校児童・生徒に対して、それぞれに適した居場所の提供をめざし、次ページの全体像図のとおり、教育委員会だけではなく、市全体として多様な居場所づくりを行います。
また、この居場所づくりが適切に行えているか確認をするため、従来の不登校児童・生徒数及び不登校率の増減に捉われることなく、新たに「不登校児童・生徒のうち、学校内外の施設等での相談・指導等が受けられていない児童・生徒数」を効果指標とし、令和8年度(2026年度)までにすべての不登校児童・生徒が個に応じた居場所や不登校支援と繋がることをめざします。
不登校支援においては、単に学校復帰だけを目的とせず、児童・生徒の社会的自立をめざし、多様な支援を講じていく必要があります。多様な背景のある不登校児童・生徒に対して、それぞれに適した居場所の提供をめざし、次ページの全体像図のとおり、教育委員会だけではなく、市全体として多様な居場所づくりを行います。
募集内容
・家庭、学校以外の不登校の子どもたちの居場所
・不登校の子どもたちの社会的自立につながる支援・プログラム
以上の観点を踏まえた、不登校の子どもたちの居場所づくり
現在の実施状況
・五常小学校にて週2日実施中
・民間事業者とのマッチングを希望する学校 3小学校
・企業版ふるさと納税を用いた財源確保については企業と調整中
不登校児童・生徒に対する適切な支援については、文部科学省から教育支援センター整備指針が示されており、本市では、これまで枚方市適応指導教室「ルポ」を設置して同指針に掲げる取組を実施してきました。しかし「適応指導教室」という名称は、本施設の目的が、本来不登校児童・生徒の「社会的自立」に資することであるのに対して、「学校復帰」が目的のように捉えられる傾向にあることもあり、教育委員会としては、これまで名称変更を検討していました。
こうした中、令和5年度(2023年度)より、令和6年度(2024年度)からの支援策に向け、タブレット端末等を活用し、オンラインによる児童・生徒の支援や学校及び保護者とのより密な連携を図ることで、これまでより不登校児童・生徒の「社会的自立」に向けた取組を進めてきたところです。
令和6年度(2024年度)から、こうした取組を本格実施することや体制強化を図るなどの機能強化に合わせて、適応指導教室を教育支援センター(仮称)に改称し、さらなる不登校対策を図るものです。
各委員の質疑・意見(要旨)
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「社会的自立」とは?
⇐ 生活的自立、経済的自立だけでなく、社会の一員として自己の能力を最大限に発揮し、他人からの支配や援助を受けずに生きていけられるよう、キャリア教育やコミニュケーション能力の向上などを行っていきたい -
「フリースクール連携」をしていくとのことだが、費用支援を今後考えているのか?
⇐ 他自治体を研究し、具体的な方法について検討したい -
不登校になったときに「公的なつながりなし」をゼロにしたいということだが、どのようなつながりをつくるかという数字ありきになってしまっているように資料からは見えるが?
⇐ 【教育長】公的なつながりなしをゼロにしたいという意気込みを示したかった。表現については確かに再検討の余地があるように思った。 -
文科省の教育支援センターガイドラインの中で「児童生徒の個々の回復状況を。。。」という文言があるが、どのような状態をいうのか?
⇐ 今回新たな選択肢の幅を作っていくことも重要だと考えている -
ルポは京阪御殿山駅周辺にあり、東部からの利用には距離があるが?
⇐ 【教育長】課題として認識しているが、人員配置など今解決できない。今すぐできることとして校内ルポの充実を図る -
市民に不登校対策の全体像が示せていないのではないか?
⇐ 不登校支援ガイドをまとめてきたが、今年度充実させていきたい
⇐ 【教育長】アクションプランなど今後についてもどのように示すのか考えていきたい
引き続き、子どもたちの選択肢を増やす取り組みを!
3月31日の文部科学省通知「誰一人取り残されない学びの保障に向けた不登校対策について(通称:COCOLOプラン)」
学校を少々間違ったことを言ってもいい心理的に安全な場所に!
市が不登校児童生徒の「支援ガイド」の作成したことは一歩前進!
これからも、子どもたち自らの選択肢を増やす取り組みを!
昨年度の不登校児童生徒は871名。増加傾向が加速!
まずは、不登校児童生徒の選択肢をガイドブックにまとめること!
「すべての子どもにはそれぞれの居場所がこの社会には必ずある」ことも伝えて!
「子どもたちの選択肢を増やすこと」が喫緊の課題。
今後の枚方市の支援教育の在り方については、枚方市支援教育充実審議会において、これまでの本市の支援教育の現状や課題等を総括の上、一人一人に応じた指導方法や関係機関との連携など、支援教育の質の向上方策を含め、現在ご議論いただいているところです。本審議会での議論を踏まえ、令和6年度(2024年度)に中間答申、令和7年度(2025年度)に答申をいただき、支援教育の充実に反映していく。
このたびは、令和6年(2024年)1月における枚方市の支援教育の現状と、枚方市支援教育充実審議会におけるこれまでの議論および今後の取組を報告する。
学校の状況(予定)
①現在の議論の概要
・枚方市の「ともに学び、ともに育つ」理念について
枚方市として、インクルーシブな社会構築のためこの理念を大切にしてきた。このことについては、これからも変わらない。一方で、「ともに学ぶ」ことだけでなく、障害に応じた個別の対応の大切さや「ともに学び、ともに育つ」の概念の共通理解に課題が見られる。
・通級指導教室について
枚方市は歴史的にも、障害のある子どもが通常の学級でともに学ぶことを大切にしてきた。枚方市では国の制度化に先立ち通級指導教室を充実させたことにより、その理念を体現してきた。一方、通級指導教室は、本来通常の学級で「ともに学ぶ」ため障害による困難を克服する場であるが、単に、教科学習の補充しか行われていない場合もあるのではないか。
・市独自の少人数学級編制(いわゆるダブルカウント)について
枚方市の特徴ともいえる取組であり、子ども、保護者、教員それぞれにとって、支援学級在籍の児童生徒も通常の学級の一員であるという意識醸成に大きく貢献している。
・学びの場の選択について
専門的な立場の方がすべての対象幼児の見立てを行っている自治体もある一方、枚方市ではすべての対象幼児に実施しているわけではない。枚方市では、保護者の意向を最大限尊重し、就学先を決定しているが、保護者がより納得して就学先を選択できるよう、専門家等の意見を踏まえた情報提供を行えるよう検討が必要。
②開催スケジュールについて(変更)
令和5年度、学校訪問の実施や現状の把握等に議論の時間を要したこと、アンケート調査で保護者児童生徒等の意見を十分に聞く期間を設けるとともに、意見聴取を実施することで広く意見を頂くこととしたため、スケジュールを変更しています。
各委員の質疑・意見(要旨)
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教員、支援人材確保の取り組み状況は?
⇐ 各課の募集職種を市内の回覧、ホームページなどで周知し雇用に繋がっている。今後インタビュー記事など充実させていきたい -
支援教育充実審議会で議論を続けているが、通級指導教室が増やすのか?
⇐ 利用見込みが増えているため、見込みが多いところから増設している。審議会には次回開催時に伝えたい -
通級指導教室にいくことで抜けてしまった通常授業の補充をしてほしいという保護者の希望もあるのでは?
⇐ 通級指導教室でトレーニングを受けることにより、通常授業についていきやすくなると考えている
⇐ 【教育長】理想は個別最適な学びを目指していく中で、その時間に個々人が何を学ぶかを相談の上納得して進めることだと考えている。今後今できているかについてはアンケート調査などで確認していきたい -
審議会の結論は議論を進める中で、1年先延ばしになったが、委員は延長なることを理解してもらっているのか?委員が変わると認識のズレが出るのではないか?
⇐ 現在の委員には理解していただいている
一人ひとりの子どもが笑顔の政策を!
今回の教育子育て委員協議会では、この記事では、不登校、支援教育の案件をまとめました。子どもの状況は多様であることを前提に、より子どもの思いに応えれる枚方の教育を創っていくことは、委員のみなさんも共有の思いであるように感じました。より多くの一人ひとりを笑顔するのだという思いを共通に持ち、私としても今後も情報収集、そして提案をしていきたい。