脱炭素の取り組み!太陽光、EV、ごみネットなどに補助金〜2/15枚方市議会建設環境委員協議会

枚方市議会議員 ばんしょう映仁です。

 2024年2月16日、枚方市議会令和6年3月定例月議会を前に「建設環境委員協議会」が開催されました。



 協議会の冒頭で副市長の挨拶では、能登半島地震への枚方市の支援状況、特にこの常任委員会所管では、給水車の派遣などが報告されました。

 

 

 

 

 

 今回の建設環境委員協議会の協議案件は11件でした。

 

 建設環境委員協議会 案件 
  1. 地域脱炭素の取り組みについて
  2. 「宅地造成及び特定盛土等規制法」の施行に伴う取り組みについて
  3. 光善寺駅西地区第一種市街地再開発事業の事業計画の変更等について
  4. 枚方市立小中学校教室等空調設備更新DBO事業について
  5. 枚方市立総合福祉会館の熱源改修におけるESCO事業の活用について
  6. 「建築基準法」の一部改正に伴う手数料の設定等について
  7. 樟葉駅前広場の環境整備について
  8. 水道事業及び下水道事業に係る整備基本計画の中間見直しについて
  9. 水道事業及び下水道事業に係る経営戦略の中間見直しについて
  10. 令和6年度上下水道局機構改革の実施について
  11. 中宮浄水場更新事業の進捗状況について

 

 

1.地域脱炭素の取り組みについて

 本市では、2050年ゼロカーボンシティの実現に向けて、枚方市地球温暖化対策実行計画及び枚方市一般廃棄物処理基本計画等に基づき、市民や民間事業者等と連携しながら地域脱炭素並びに循環型社会をめざした取り組みを進めています。

 今般、地域の脱炭素化を更に加速させていくために、ため池でのフロート式太陽光発電によるモデル事業や公共施設における電力の一括購入、並びに再生可能エネルギーをはじめ、省エネ促進やごみ減量等に係る市民・事業者への支援策について報告する。

 

地域の脱炭素化を更に加速させていく!

 

 

(1)地域脱炭素推進のためのモデル事業及び公共施設における電力一括購入

 地域資源の一つである「ひらかたパーク」市内産業部門の事業所において、市内のため池から再エネ電気を供給し、再エネ電気の地産地消とゼロカーボン遊園地等を実現した脱炭素の拠点とするとともに、地域脱炭素に繋がる交通や環境教育・環境学習の拠点との連携により、脱炭素と地域課題の同時解決を図るモデル事業を実施します。

 併せて、公共施設における再エネの導入拡大等による電気使用量の削減に向けて、様々な再エネの導入手法や省エネ化の検討を行いながら、スケールメリットを活かした各施設の電力購入契約の一本化やその期間の統一化を進め、効率的なエネルギー調達と再エネの導入などの取り組みを一体的に実施します。

 

 

(2)地域脱炭素を拡げるための支援について

 地域脱炭素の取り組みを更に拡げていくために、市民・事業者に対し、再エネ普及や省エネ促進、EV普及、ごみ減量に関する支援を実施します。

  • 再エネ普及
    • 自家消費型太陽光発電設備(自己所有・PPAなど)
    • 蓄電池(※太陽光発電設備同時導入が条件)
  • 省エネ促進
    • コージェネレーションシステム高効率給湯器(エネファーム・エコキュート等)
  • EV普及
    • 電気自動車及び充放電設備(※ゼロカーボン・ドライブが条件)
  • ごみ減量
    • 家庭用電気式生ごみ処理機
    • カラス対策ネット等(ネットも可)

 

事業費・財源及びコスト

《事業費》 約1.1億円 令和6年度一般会計当初予算(案)

 

 

各委員の質疑・意見(要旨)

  • 太陽光発電について、自家消費型に補助する理由は?
    ⇐ 国(環境省)の補助金の方針によるもの。自家消費型の太陽光発電は、建物でのCO2削減はもちろんのこと、停電時にも一定の電力使用ができるため防災性の向上にも繋がるとされている。
  • ため池での太陽光発電にはどのように進めていくのか?
    ⇐ 例えば、水上ソーラーの場合、水冷効果が働いて発電効率がアップがあるなどの効果がある。補助要件などは農林水産省ガイドラインなどに沿って要件を決めていきたい
  • ひらかたパークでため池で発電された電力を使っていくとのことだが?
    ⇐ ひらかたパークはゼロカーボン遊園地を目指すとされている。枚方市とは京阪HDとの連携協定を結び進めている。余った電力は京阪HD全体で活用する方向で進めていく
  • 国庫補助が採択されなかったときはどのようになる?
    ⇐ 環境省で5月上旬に採択されるが、もし採択されなければ、できる限り行いたいが、一部変更することも考えざるを得ない

 

 

 

関連する発言・情報

 

2023年12月15日 枚方市議会 一般質問

より先進的な社会課題解決に、他市より早く取り組む姿こそが、市のブランドになる
社会課題を解決するという視座で、「実践こそが未来を拓く」

 

2023年10月23日 枚方市議会 決算特別委員会 質疑

枚方市駅前がリニューアルしても、たばこのポイ捨てなどがもっと減らないと本当の意味での「ウォーカブルなまち」にはならない

2022年12月15日 枚方市議会 一般質問

「2050年二酸化炭素排出量実質ゼロ」を宣言した枚方市。市が市民の先頭に立って!
長期的な視点で、コスト意識も持って、今すぐに!

 

2022年11月9日 建設環境委員協議会(所管事務調査)

ごみ減量に生ゴミ処理機の購入補助をそろばんで検討を!

 

2022年3月23日 予算特別委員会

まち美化の推進について(「枚方市路上喫煙の制限に関する条例」の推進)

 

 

4.枚方市立小中学校教室等空調設備更新DBO事業について

 小中学校における教室等の空調設備について、平成20年度にPFI事業により一斉に設置した空調機器等の更新が必要となってきたことから、これまで事業実施に向けた検討を進めている。

 この度、令和6年度の事業者公募に向け、事業費・財源及び実施時期等について精査を行ったことから、その内容を報告する。

 

2023年3月開通予定(工事期間は変更なし)
位置図と工事概要
  1. 事業名:枚方市立小中学校教室等空調設備更新DBO事業
  2. 事業期間:令和6(2024)年度から令和24(2042)年度まで(設計、施工、維持管理(15年間))
  3. 対象室数:約1,800室
    ※全体約2,500室の内、主に平成23年度以前に設置した約1,800室を対象とし、残りの約700室は、今後、それぞれの更新時期に応じて実施
  4. 空調方式:パッケージエアコン天井吊型等(電気式)
  5. 事業手法:DBO方式※
    ※DBO(Design-Build-Operate)方式:公共団体等が資金調達し、民間事業者に設計・建設・運営を一体的に委託して実施する方式
  6. 契約方式:総合評価一般競争入札

 

今後のスケジュール
令和6(2024)年3月   定例月議会にて事業者選定審査会の設置に係る附属機関条例の一部改正議案を提出
4月〜令和7(2025)年1月   公告、入札手続き等
事業者選定審査会の開催(落札候補者の選定)
3月   定例月議会にて契約議案を提出
令和7~9(2025〜2027)年度   空調更新工事
令和8~24(2026〜2042)年度   維持管理(令和22~24(2040〜2042年度の間で段階的に終了)

 

 

事業費・財源及びコスト 
事業費 設計費、整備費、維持管理費等
(令和6年度~令和24年度債務負担行為額の合計)
約92.0億円
財源 国庫補助金(学校施設環境改善交付金) 約11.4億円
地方債(交付税措置 約21億円) 約48.6億円
一般財源 約32.0億円

 

 

 

 

各委員の質疑・意見(要旨)

  • 今回のDBO事業の対象とならない700室はどのような部屋なのか?
    ⇐ 主に平成30年の台風で故障した空調機器で、個別に対応していく
 
 

 

一人ひとりが笑顔、ひらかた万笑!

 

 

 

 

 現在の建設環境委員協議会では、委員長として協議会を仕切る役割をしています。各委員の活発な質疑、理事者の明快な説明・答弁。発言しやすい雰囲気づくりも仕事かなと思いながら役割を果たしています。課題はたくさんありますが、枚方市民一人ひとりを笑顔するという思いを大切にしつつ、建設環境常任委員会の活性化によって、まちづくりをよりよくアップデートしていけるよう尽力してまいります。