令和6年3月議会 代表質問4-1安全・安心のまちづくり〜自然災害対策・地震対策・公共施設の耐震化

枚方市議会議員 ばんしょう映仁です。

 2024年3月4日に行いました令和6年3月定例月議会の代表質問の項目4-1をまとめました。

自然災害はいつ来てもおかしくない。早くやれることは、今すぐにやっておく意識を!
 

写真は公園に設置された災害時に地下水を組み上げる井戸(東京都豊島区)

 

 

 

 

4.安全、安心のまちづくりについて

 

  1. 自然災害への備えについて

  2. 耐震改修補助制度、家具固定器具の設置支援について

  3. 雨水ポンプ場の耐震化について

  4. 人や自転車にとっても安全で快適な通行空間の整備について

  5. 公共交通の確保について

 

 

1)自然災害への備えについて

 

①ばんしょうの質問

能登半島地震の応援に行った職員のフィードバックは、既に枚方市政に反映されているのか?

 今回、自然災害への備えを最優先課題として捉えるとされている。

 能登半島地震には、消防組合も含めた本市の多くの職員が被災自治体応援に行ったり、応援物資の搬送に関わったと聞いている。もちろん本市にも自然災害はいつ襲ってくるかは分からないことは言うまでもない。現在のところ我々議会は、報告を直接、受けてませんし、今回の市政運営方針ではそのリアルな声が反映されていると感じられなかったが、市長には現場で職員が感じたことで、本市でも最優先で考えるべきことを既に聞いていて、既にこの市政運営方針に反映されているのか?

①市長の答弁

現地での経験を持ち帰り、本市の防災力の向上につなげてほしい旨も伝えている

 能登半島地震に係る被災地支援にあっては、現在はカウンターパートの仕組みが機能しておりますが、発災当初はこうした仕組みがなかったため、首長間の繋がりの中で、被災自治体の首長から、被災状況や発災時の課題などの共有や応援要請などを、私自身が直接伺うことがあり、そういった声も本市の支援に反映してきた。災地への職員派遣については、3月4日時点で、給水活動や避難所運営、ごみ収集・運搬等の支援のため約25名の職員を派遣しておりますが、可能な限り私も出発前に直接面会し、激励する中で、現地での経験をしっかり持ち帰り、本市の防災力の向上につなげてほしい旨も伝えている

今後、防災力のさらなる向上に生かす。

 また、本市は、東日本大震災や熊本地震等においても、現地への職員派遣や様々な支援を行ってきており、これまでもこうした経験から得た知見を本市の防災体制に活かしてきたところですが、今回の能登半島地震を通して得た教訓も含めて、今後、防災力のさらなる向上に生かすことで、災害に強いまちづくりを推進していきたいと考えている。

 

 

 
ばんしょうの視点

枚方市は、「今後その情報を活かす」とのことで、残念。トップの意識変革が必要だ!

 被災地の応援に職員を派遣するということは、被災された方々のいのちや健康を支えるということが第一義ではありますが、被災地のリアルな情報を持ち帰って伝え、自らの市での備えに反映させなければなりません。

 3月2日の読売新聞によると、調査した自治体の6割が新年度に防災対策を強化するとありましたが、本市は、「今後その情報を活かす」との答弁で、残念です。この瞬間にも地震が起こるかもしれないのならば、今やる、すぐやるというトップの率先垂範を要望しました。

 また、脆弱な水道を含めたインフラ、高齢化した地域での避難所運営など、この地震がなくてもジワジワ迫っていた現実を突然突きつけられているように思えてなりません。私たちも少子高齢化・人口減少から目を背けず、今後10年後20年後のまちのあり方や見通しを持っておく必要を感じています。

 

 

 

 

 

2)耐震改修補助制度・家具固定器具の設置支援について

 

①ばんしょうの質問

「家具固定具の設置支援」はどのような経緯で検討に至ったのか?

 家具固定具の設置支援については、私たちの会派であった西田政充前議員がご自身の阪神淡路大震災での被災体験から切に訴えてきた施策だ。何度も何度も要望してこられたが、これまでの市の答弁では「推進に取り組む予定」とか「改めて必要性を認識した」とかあまり前向きと感じられない答弁が続いていた。

 今回、検討に至った理由と、具体的にどのような仕組みを現在考えているのか?

 

①市長の答弁

内閣府が実施した世論調査、市のアンケートなどを総合的に考慮した

 家具固定器具の設置支援の取り組みについては、内閣府が実施した世論調査で、家具固定率が2022年に初めて減少に転じたことや、本市が実施したアンケートでも、約半数の方が家具固定を実施していないという現状、さらには設置支援に関して、これまでにいただいてきた様々なご意見やご要望などを総合的に考慮した結果、自助を側面的に支える必要性があるとの判断に至ったもの。

「家具固定器具の現物支給や購入補助」と「自力で固定器具が設置できない方への設置のサポート」を検討中

 また、家具固定器具の設置支援の仕組みについてですが、「家具固定器具の現物支給や購入補助」と、「自力で固定器具が設置できない方への設置のサポート」の2つの支援を組み合わせた方法を考えている。

 

ばんしょうの視点

耐震改修を促して直近の命を守る施策を展開していく必要がある。知恵を絞ろう!

 耐震改修補助制度は、以前から活用を市民に働きかけてきた。能登半島地震では高齢の単身世帯の家が耐震化されていなかったことが、多くの悲劇を招いたという報道を聞きました。本市においても、同様の傾向があるかと思います。まずは耐震改修を促して直近の命を守る施策を展開していくべきです。さらに建物の資産価値を上げて頂くことは、空き家対策など長期的なまちづくりにつながると考えますので、ファイナンスも含めた新たな取り組みに知恵を絞るべきだと要望しておきます。

家具固定器具の設置支援、どうせやるなら早く実施を!

 家具固定器具の設置支援は、能登半島地震を受けてのことかと思ったんですが、そうではないようです。仕組みについては、検討中とのことでした。

 設置にあたっては、実際に家の中に入ることもあるでしょうから、くれぐれも悪徳業者や特殊詐欺が入る隙のないよう確認しておくことと、そうは言っても、どうせやるなら早く実施して頂きたいと要望しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

3)雨水ポンプ場の耐震化について

 

①ばんしょうの質問

雨水ポンプ場の耐震化の状況は?

 能登半島地震の情報に触れて、公共施設の耐震化の重要性を、改めて突きつけられた。雨水ポンプ場の耐震化について、優先順位の見極めはいつどのように行うのか?

 

 

①市長の答弁

耐震化に必要な雨水ポンプ場は7か所(全9か所)
耐震診断は全て完了、5か所が耐震設計中、2か所が耐震工事中

 本市の雨水ポンプ場は9か所あり、耐震化の優先順位については、各ポンプ場の供用を開始した時期や降雨時のポンプの稼働状況等を見極めた上で、総合的に判断し、優先して対応が必要なポンプ場を7か所としている。

 また、取り組みの状況については、耐震診断は全て終え、5か所の耐震設計、2か所の耐震工事に取り組んでおり、今後も引き続き取り組みを進める。

 
ばんしょうの視点

雨水ポンプ場の耐震化を速度を上げて進めるべき!

 能登半島地震以降、やはり耐震化の取り組みに市民の関心が高まりを感じています。順次、耐震化を進められているようですが、もしも建物が倒壊してしまうと、修復には時間を要することになると考えますので、全体の速度を上げて進めるべきだと要望しました

 また、完成時期の見通しや、進捗状況については、議会にも定期的に報告いただくよう、併せて要望しました。

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関連するこれまでの情報

 

2021年4月15日 枚方市内雨水ポンプ場視察

 

 

一人ひとりが笑顔、ひらかた万笑!

 

 

 ここでは、自然災害対策についての質問をまとめました。能登半島地震には多数の職員を応援に派遣していますが、持ち帰った情報を市の防災に早く活かしていこうという考えは市長自らにはなかったようです。特に今回の災害では高齢化社会の自然災害対応は教訓として我々も備えなければなりません。自然災害はいつ来てもおかしくありません。早くやれることはすぐにやっておく笑顔であり続けられる枚方でありたい!防災・レジリエンスも引き続き訴えていきます。