枚方市議会議員 ばんしょう映仁です。
2024年6月21日に行いました令和6年6月定例月議会の一般質問の項目3をまとめました。
スポーツを真剣に、おもいっきり楽しめる具体的な施策を!
スポーツを真剣に、おもいっきり楽しめる具体的な施策を!
中学校部活動 野球部の練習は17時まで!?
私が聞いた話は、枚方市立のとある中学校に入学し、部活動は野球部に入ったのですが、放課後、さあ練習だ!と外に出ると毎日17時に練習が終わり帰宅することになっているそうです。そこまでの認識が私にはなかった。私が過ごした中学校生活と全く違う環境になっている。たまたま今日(一般質問の日6月21日)は夏至で日の入り時刻は19時15分だそうです。17時は小学生でもまだ公園から帰らない時間だ。
その野球部の生徒はまだまだ練習したかったようで、近くの公園で練習し始めたよう。すると、地域の方に怒られ、その公園にはボール遊び禁止の札が立ち、学校から保護者は呼び出され、厳重注意を受けたということだが、この生徒たちが偉いのは、それなら自分たちに空いている学校のグラウンドを日没まで使わせてほしいと学校に言ったようだが、これもダメだと言われたそうだ。
まず、平日17時に終了している中学校部活動があることについては、スポーツ庁から平成30年3月に出ているガイドラインに則ったものであるようだが、改めて、このガイドラインの内容と中学校部活動の現状について、伺います。
スポーツ庁のガイドラインに基づき、多くの学校で17時まで
平成30年の3月に出されているスポーツ庁のガイドラインは活動時間については、「長くとも平日2時間程度、週休日・長期休業日は3時間程度とする」「平日1日、週休日1日の週2日以上の休養日を設定する」としています。このガイドラインを踏まえて、教育委員会では平成31年2月に枚方市中学校部活動方針を策定しており、各中学校においても、この方針に基づき、部活動指導規約等を定めている。
活動時間については、多くの学校で教員の勤務時間の17時までとし、その後は部活動規約等の範囲内で、延長時間として活動している学校があるのが現状。
市内公園はボール遊び禁止の状況は?
では、その野球部の生徒はそのあと、公園で練習をして、学校からも注意を受けたようだ。土木部に確認するが、令和5年度でボール遊び禁止またはそれに類似する掲示板を設置した箇所数を伺う。
また、ボール遊び可能などポジティブな看板の発行はあったのか伺う。
令和5年度に23の公園で「禁止」看板を設置!
市内には、王仁公園や東部スポーツ公園などグラウンドで野球が可能な公園、小さな子供たちが遊具で遊ぶ公園、高齢者の方が憩いや休憩を目的に利用される公園など大小様々な種類の公園がある。
野球利用が可能な公園以外において、少年や成人によるバットを使った野球等は他の利用者への影響を考慮すると、その危険性を否定できないことから、地域の要望などから「危険なボール遊びは禁止」する旨の啓発看板を設置している状況であり、令和5年度については、23の公園で看板設置を行った。
ボール遊びを可能としている看板については、公園ではありませんが、樟葉駅前広場の芝生広場の利用ルールの案内において、サッカー、野球等通行人や車両に危険を及ぼす可能性のある球技は控えていただくようお願いしているものの、小さなお子さんがやわらかいボールを使って遊ぶことは可能と表示している。
また、今後、公園の案内看板等においても、否定的な表現をできる限り改善できるように表現方法の工夫に努めていく。
急速に増える球技禁止の公園
樟葉駅前広場の禁止行為の表示
公園で子どもたちが自らの遊びの程度を考え、互いに配慮しながら、みんなが遊べる公園にしたいという理想があるものの、現実的に令和5年度だけで23の公園でボール遊び禁止とされた。
子どもたちが自分で考え、解決する手段がまるでない!
野球をしたい生徒たちは、学校からも追い出されて、地域からも追い出されて、しまいに厳重注意まで受ける。子どもたちが自分で考え、解決する手段がまるでないではないか。
子ども以外の最善の利益を追求している現状に危機感を感じている!
(学校までもが)子どもの最善の利益ではなく、子ども以外の最善の利益を追求している現状のようにも思えます。大人たちが作り上げた社会の仕組みを一つひとつ改めなければ、枚方の子どもたちの未来は暗澹たるものになるという危機感を持った。
トップが腹をくくっていく必要があると考える。
市長が定めた「教育大綱」という錦の御旗を実現!と新規採用教職員に語ったようですが。。。
さて、教育委員会ブログによると、副教育長は、令和6年4月1日の令和6年度新規採用教職員辞令交付式の教育委員会式辞でこのようにおっしゃったようです。「今日は、一生に一度しかない貴重な日です。ですから、役に立つ話をしたいと思います。一つ目は、「教育理念を大切にする」ということです。教育理念とは、市長が定めた『教育大綱』のことです。教育大綱という『錦の御旗』を実現するためには、一人一人は小さな力でも、チーム学校、チーム枚方として一丸となれば、それは大きな力となり、実現できるにちがいありません。謙虚に愚直に努力していきましょう。」と述べられたそうだ。
これは、市長が定めた教育大綱を教育委員会および教職員が、実現していくのだとのことだと理解するので、このような中学校部活動の現状の課題を早急に打破していくことについては、教育大綱にある教育理念に含まれているのではないかと考える。
「教育大綱」で実行することに「生徒のスポーツ環境を整えること」は入ってる?
教育委員会の中学校部活動に関する認識は?
そこで、この教育委員会を代表して新規採用教職員に語られた、「市長が定めた教育大綱という錦の御旗」の分かりやすい説明と、それを踏まえた先程まで話してきた中学校部活動の現状の課題についてどのようにお考えか、副教育長に聞く。
ここで言う「錦の御旗」とは、「理念」という意味で使用している
ここで言う「錦の御旗」とは、「理念」という意味で使用している。教育とは、教員が自分の思いだけで行うものではなく、教育大綱という「理念」を実現するために、チームとして日々の教育活動を行っていこうという意味で述べたもの。教育大綱は市長と教育委員会とで構成する総合教育会議で議論されており、本市の教育理念である「夢と志を持ち、可能性に挑戦する“枚方のこども”の育成〜子どもたちの未来への可能性を最大限に伸ばす枚方の教育〜」の実現に向け、チーム枚方で一歩ずつ前進していく。
学校部活動の地域連携・地域移行を議論・検討している途中
中学校部活動の現状としては、先ほど部長も申しました通りで、課題としては、少子化の影響もあり教職員が減少することで、存続が困難な部活動が出始めていること、専門的な指導ができる教員がいない部活動があること、部活動による教員の時間外勤務の増加等があるととらえている。これに対しては、令和5年度より、中学校部活動の地域連携・地域移行について、議論・検討しており、今後、部活動の地域移行に取り組んでいく中で、教育大綱にもある「子どもたちに、スポーツ・文化芸術をはじめとした様々な体験や人との出会いの機会を継続的に確保する」ための取組を進めていく。
昨年の12月には「こども大綱」が閣議決定されました。本市におきましても、こども真ん中社会の実現を念頭に置き、子どもが主役の学校づくりを推進していく。
今、野球したいと訴えてる生徒に対して、希望が持てる答弁とは思えない。
新規採用教職員にとって、一生に一度の貴重な日の役に立つ話だったのか。そもそもなぜ「錦の御旗」という言葉が出たのか、教育長が空席になった日の空気がどのようなものだったのか。
また、今、野球がしたいと訴えている中学生が、現状を容認するような教育委員会の考えを聞いて、希望が持てるとは私には思えず、残念。私は部活動を長時間するべきだと言っている訳ではない。
生徒の思いに本質的に寄り添うことこそが、教育者の仕事ではないか!
こども大綱を錦の御旗に掲げ、生徒の思いに本質的に寄り添うことこそが、教育者の仕事ではないか、今すぐにできることもあると私は考えている。
これは、教育委員会だけで解決できる課題ではない。
中学校部活動での野球を始め、枚方の子どもたちのスポーツ環境に大きな課題があることは、市長にご理解いただけたと思う。一方で、教育委員会だけで解決できない課題でもあると私は考える。
そうした中、市長は先日、少年野球大会の開会式の来賓挨拶で、「子どもたちの野球環境を充実させていきたい」と力強く述べられました。
市長!枚方の子どもたちに向けて、早急に改善すると言ってもらえないか?
枚方の子どもたちに向けて、この場で、早急に部活動の環境を充実させる、野球、スポーツをおもいっきりできる環境を充実させると堂々と宣言して頂けないか。
スポーツや文化芸術等に親しむ機会の確保や環境づくりに取り組む
枚方の子どもたちには、様々な出会い、経験の機会を通じて、豊かで多様な人間性を育んでもらいたいと強く願っている。
そのためにも、教育大綱の教育方針にも掲げているとおり、スポーツや文化芸術等に親しむ機会の確保や環境づくりに取り組む。
確かに、どこの公園でも子どもたちがボール遊びがなかなかできない環境となっている。我々が子どもの頃は、怒られることもあったけれど、子どもだけでボール遊びをしていた。現在は大人たちの様々な声でそのような環境が整っていない状況にある。
できるだけ早く、子どもたちが、自分たちでやりたいスポーツ、文化、芸術に取り組めるよう環境をつくっていきたい
小学校は放課後、学校を遊ぶところとして開放してもらうようにしてきた。しかし、中学校はクラブの地域移行に今ちょうど取り組んでいるところだ。できるだけ早く子どもたちが、自分たちでやりたいスポーツ、文化、芸術に取り組めるよう環境をつくっていきたいと考えている。
スポーツを真剣に、おもいっきり楽しめる具体的な施策を期待しています!
スポーツを真剣に、おもいっきり楽しめる具体的な施策を期待しています。
それには、トップが大局的な視点を持つ。腹をくくる。責任を取る必要がある。
全てが丸く収まるような施策がない訳で、みんなで試行錯誤を早く、繰り返すしかないと思います。そして、トップが大局的な視点を持ち、時には腹をくくる。責任を取る。その必要があると考えます。
案の1つとして、泉佐野市においては、ボールを使える専用公園「ボールパーク」を市内の全小学校区に整備する方針を決めたとの報道がありました。本市でも検討からでも進めていただきたいと考えます。どうぞよろしくお願いします。
- 泉佐野 ボールパーク構想…市内全小学校区に整備方針|読売新聞[2024年6月1日]
学校と関わる外部団体には、性善説で接することは基本だが、その中身を見ていくこと、指導者を育てていくことも必要不可欠
中学校部活動の地域移行は、子どもたちの生活のありようを劇的に変えてしまう試み。
この社会が、よいようにも悪いようにも変わる契機ともなる。慎重に進めてほしい。
「中学校部活の地域移行」は生徒を中心に!
しかし、それは枚方の未来、日本の未来につながる大変革だ!
市民を巻き込んだ市のビジョンが必要だ!
それぞれの公園にはそれぞれの特徴を持たせ、ワクワクの答えは公園の数だけあるように進めていただきたい
みんなで、みんなが笑顔になることを議論するために、公園が果たす役割の大きさを実感
大谷選手の思いに応えて、市はキャッチボールができる公園の整理を!
公園をみんなで考えることを、まちづくりのスタートに!
今回の質問は、中学校部活動の問題と公園のボール遊び禁止、副教育長の教育大綱への認識の合体質問。部活に関しては17時に終了すると聞いていたような、そうではないような。。。でも夏場は夕方に練習したいもの。そもそも野球の練習で2時間というとキャッチボールするだけで終わりそう。我々の頃の常識は、今の非常識。しかし、「野球がしたい」「スポーツがしたい」という声に政治はどう応えるのか。今回はまずは政治の場で取り上げることを優先させましたが、より真剣に考えていかねばならい重要課題であると言いながら再認識。
副教育長の4月1日の新任教職員に対しての「一生に一度の日の役に立つ話」は、同席していた市長へのヨイショ発言だったのではないかと私は疑っています。目の前にいる新人さんの大切な日にかける大切な言葉を自分の上司へのヨイショ?の言葉であったのなら、教育者として風上にも置けないと考え、今回のテーマにぶち込みました。他の議員や市民に知ってもらいたいと考えました。私としては、どんなときも一人ひとりを笑顔に!改めて心に誓う機会にしたい。