令和6年12月議会 一般質問2.市民の運動習慣と健康増進について

枚方市議会議員 ばんしょう映仁です。

 2024年12月13日に行いました令和6年12月定例月議会の一般質問の項目2をまとめました。

暮らすだけで健康になれるまち、「健康スポーツまちづくり」という概念をビルトインしていくことが必要だ!

 

 

2.市民の運動習慣と健康増進について

暮らすだけで健康になれるまち、「健康スポーツまちづくり」という概念をビルトインしていくことが必要だ!

 

①ばんしょうの質問

20~59歳の世代においてスポーツの実施率が低くなっている!

 令和6年10月13日にスポーツ庁が公表した「令和5年度体力・運動能力調査」では、「20~59歳の世代においてスポーツの実施率が低くなっており、特に女性の30~40歳代においては、体力・スポーツの実施率ともに低下傾向にある」とされていました。運動習慣を持つことは、心身の健康に不可欠だということは、誰しも理屈で分かっていると思います。

 

枚方市ではどのような対策を行っているのか?

 それでは、体力・運動習慣の低下傾向により、健康面でたくさんの新たな課題が今後出てくるのではないかと考えますが、本市では、どのような対策を進めているのか?

 

①市の答弁

若いときからの健康意識の醸成、知識の普及啓発、運動機会の提供など

 本市では、誰もが心身ともに健康でいきいきと暮らしていけるよう、市民の健康づくりの指針となります、第3次枚方市健康増進計画」を策定し、本計画に基づく様々な取組を推進している

 本計画では、「ライフコースアプローチ」という考え方、すなわち「現在の生活習慣」は「将来の健康状態」に大きく影響を与えることから、若い世代から継続的な対策と予防を行っていく必要があるという考え方に基づき、様々な機会を通じて、適切な身体活動と運動習慣が、がんや生活習慣病のほか、うつや認知症などの発症・重症化予防になること、また、高齢期におけるフレイル予防につながることなどについての知識の普及啓発に努めている。加えて、運動教室やスポーツイベント等を開催し、身体を動かす機会の提供を図っていくものとしている。

 
 
②ばんしょうの質問

 様々な取り組みを行っていることは理解しましたが、まだまだその思いが届いていないと考えます。

市内アンケートでは、女性30歳代の運動習慣が0%になっている!

 現在特に、若年女性の体力が低下するなど、自らの健康維持に取り組めていない方が多いようです。また改めて、第3次枚方市健康増進計画を見てみると、令和4年度の枚方市民の生活習慣や歯と口の健康に関するアンケートでは、運動習慣がある人(1回30分以上、週2回以上、1年以上運動を行っている人)の割合が、女性20歳〜40歳代において極端に少なく、特に30歳代はなんと0%になっている

 

運動習慣が少ない、20代から40代の女性への対策は?

 20代から40代の女性というと、働く世代・子育て世代ですが、特にその層に対してどのような対策が進められているのか、具体的な取り組みについて伺います。

 

②市の答弁

 20歳代から40歳代の層につきましては、仕事や子育て等で運動をする時間の確保が難しいことから、運動習慣者の割合が低い数値となっているのではないかと考えている。

「こまめな運動」でも効果があることを啓発する(例えば、ウォーキングや自転車、階段昇降...)

 しかし、健康な生活習慣を身につけるためには、運動の重要性や具体的な方法について理解することが大切であり、「こまめな運動」でも効果があることを啓発するとともに、通勤時にウォーキングや自転車を取り入れることや、職場で階段を使用するよう意識づけすることなど、SNSなどを通じて情報発信を行っている。

各種休日イベントの実施を行っている

 また、休日にウォーキングイベントを実施したり、家族で参加できるスポーツイベント女性限定の運動教室を実施したりする等など、働く世代が身体活動や運動に取り組みやすいよう、環境整備に努めている。

 

 

 

③ばんしょうの質問

妊娠中、子育て中の女性への健康意識の向上の働きかけは?

 ところで、この層だけは、市で直接アプローチできる人がいると思う。妊娠すると、母子手帳を交付するところからつながりを持つことができる。妊娠中、子育て中の女性のご自身の健康意識の向上について、まるっとこどもセンターでの具体的な取り組み内容を聞く。

 

③市の答弁

体に負担のない運動や適切な栄養、歯科をテーマにした動画の配信を行っている

 妊娠中、子育て中の女性への健康に関する取り組みとしましては、ご自身や家族の健康も考えていただけるよう、妊婦やその家族向けに体に負担のない運動や適切な栄養、歯科をテーマにした動画の配信を行っているほか、マタニティスクールにおいても同様の講義を行っている。出産後は離乳食講習会や乳幼児健康診査などで子どもの食事を通して、家族の適切な栄養や食生活の大切さの周知もあわせて行っている。また、歯・口腔の健康づくりの機会を確保するため、子どもの健診にお越しいただいた保護者を対象に歯科健診を実施している。

 

 

 

 

 
ばんしょうの視点

女性の健康課題の深刻さに改めて注目を!

 今、女性の健康課題の深刻さが注目されています。現在、基本である自らの健康への優先順位が低くなってしまっているのかも知れません。例えば、こういった層にも、ひらかたポイントアプリの導入を積極的に進めて頂いて、自身の歩数を意識してもらうことも提案しておきます。また、イベントも一過性のものだけでなく、定期的に行われているイベント、例えば土曜日の朝、淀川河川公園で行われているパークランとの連携なども取り組みに加えてもらうのもいいかも知れません。ちなみにパークランはウォーキングでも大丈夫です。

暮らすだけで健康になれるまち、「健康スポーツまちづくり」という概念をビルトインしていくことが必要だ!

 そして、中長期的な取り組みとして、ウォーキングや自転車の活用が自然とできる、暮らすだけで健康になれるまち、「健康スポーツまちづくり」という概念を、すべての政策を通じてまちにビルトインしていくことが必要だと考えています。

 

妊婦さんの自分自身の心身の健康を保つことの優先順位を上げるようサポートを!

 また、特に妊娠前後に、からだを動かすことは、妊娠糖尿病や、妊娠高血圧症候群、早産などのリスク低減につながることや、産後の回復が早くなるとも言われ、なにより、産後のうつ予防につながると言われています。

 個々人の状況もあろうかと思いますが、自分自身の心身の健康を保つことの優先順位を上げるようサポートしていただきたいと思います。

情報が溢れる社会だからこそ、保健師さんのサポートが必要!
 そしてこの件については、ぜひ保健師さんのサポートをお願いしたいと思います。現在のように情報が溢れる社会だからこそ、信頼できる情報へのアクセスが必要で、この機会に運動や栄養などに関する知識を得ることは、一生の健康、そしてウェルビーイングにつながると考えます。

女性の心身の健康改善は「人類にとって」最も重要なものの1つです。

 女性の心身の健康改善は「人類にとって」最も重要なものの1つです。ぜひよろしくお願いします。

 

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一人ひとりが笑顔、ひらかた万笑!

 

 

 今回の質問は、運動習慣に着目してみました。市民アンケートの結果では、30歳代女性の運動習慣はゼロ。もちろん母集団の取り方はあるものの全国の結果とも相関するデータです。男性も同様ですが、基礎体力の低下は短期的にも長期的にも心身の健康に前向きなデータではありません。大阪・関西万博のテーマでいう「いのち輝く未来社会のデザイン」として考えたときに、もっとも重要な観点の一つではないでしょうか。この機にまちの設計も見直していかねばなりません。今も未来もひらかたを笑顔に!枚方市の価値を上げるチャンスだとして取り組んでいくべきです。