枚方市議会議員ばんしょう映仁です。
枚方市議会は、2025年2月20日全員協議会を開催。終日に亘り、「枚方市駅周辺再整備の取り組みについて」市から示された資料について、私を含む10人の議員が質問しました。
今回の記事では、質問の整理をしたいと思います。
冒頭、市長からは、枚方市駅周辺再整備について、「さらに市民に理解を求めるため、情報発信を率先して行っていく」などの挨拶がありました。
枚方市駅周辺再整備については、リーディングプロジェクトとなる③街区において、駅直結の複合施設「ステーションヒル枚方」がオープンし、賑わいを見せるとともに、北口駅前広場では、安全性と利便性の向上を図るため、令和7年度中の供用開始に向けて、拡張整備を進めている。
一方で、④⑤街区においては、令和4年9月定例月議会で、新庁舎の位置を⑤街区とする条例案が否決された後、説明会等により市民への周知に取り組むほか、市民や市議会からのご意見を踏まえ、新たな道路の通過交通抑制に向けた見直しなどを行った上で、昨年2月の全員協議会にて報告した。その後においても、老朽化する現庁舎が、大規模災害に備えて早期に建て替えることが求められていることを踏まえ、市議会から継続してご意見をいただき、ご指摘いただいた懸案事項に対する市の考えをお伝えしながら、新庁舎の位置に関する検証に取り組んできた。
このたび、改めて、市議会からの主なご意見と市の考えをお示しし、それに基づく「④⑤街区」の取り組みや、市役所の位置に関する条例の改正の再提案などのスケジュールを示すほか、新庁舎整備基本計画策定作業の進捗、③街区・②街区の取り組み、概算事業費の見直しなどについて報告する。
省略
ア)みどりの大空間について
現市役所庁舎の跡地付近については、土地区画整理事業によってニッペパーク岡東中央(約0.5ha)を拡大整備(+約0.6ha)し、『ウォーカブル機能の中心』として、まちの魅力を高めるシンボリックな公園・広場を整備し、「みどりの大空間」を形成する。
このみどりの大空間では、様々なイベントやスポーツ・遊び、健康増進などの活用のほか、憩い・安らぎの機能、防災・減災機能の導入などの検討を行う。
イ)道路計画について
区画道路については、広域緊急交通路の府道枚方茨木線を基幹道路として、周辺に交通負荷をかける事のないように地区内の交通を適正に処理し、自動車の通過交通の流入抑制を図りつつ、土地利用の増進や街区の形成を図るために整備する。また、歩道などの歩行空間の確保などにより、災害時の避難経路や歩行者の安全性を確保しつつ、ウォーカブルなまちとなるように『歩行者を中心とした道路』とする。
ア)「⑤街区と④街区の庁舎の建設位置等の比較」について
令和6年2月全員協議会において「⑤街区の新庁舎整備」と「④街区に新庁舎を建てた場合」を比較し、再検証を行った結果、「⑤街区の新庁舎整備」が優位であることを示したが、それ以降に市議会からいただいたご質問やご意見等を踏まえ、さらなる検証を続けてきた。その中では、令和6年1月に発災した能登半島地震の被災状況等を踏まえ、事前防災の重要性を再認識した上で、災害に関する評価内容を見直すとともに、昨今の物価高騰が続く中、事業費や市負担額の精査などを行ったので、その内容も併せて示す。
イ)再検証の結果及び今後の進め方について
「⑤街区の新庁舎整備(計画案)」については、民間活力導入による多様な都市機能を誘導し、拡大整備する公園・広場と連携して賑わいや交流等を創出するなど、「枚方市駅周辺再整備基本計画」に示すまちづくりの方針と合致しており、まちの賑わいや回遊性、波及効果などにおいて、「④街区に新庁舎を建てた場合」よりも優位であると評価した。また、防災性に着目して評価したところ、発災時に優先的に道路啓開される広域緊急交通路に隣接する⑤街区は、災害対策本部機能を有する新庁舎の立地により適しているものと考える。
一方、「④街区に新庁舎を建てた場合」は、大規模災害時における交通機能の確保に課題がある。また、実現性においても、関連する道路や公園を整備するためには民有地の取得を要し、不確定要素が大きいことや、国費の重点配分を受けられる事業要件に該当せず、国の支援制度の有効活用ができなくなる可能性があるなど、市の負担額が高額となることに伴った財源の確保の課題が生じる。加えて、仮に「⑤街区以外で新庁舎整備を検討することとなった場合」は、都市基盤整備や、都市再生緊急整備地域の地域整備方針などを含めた国や大阪府、その他の関係機関との再調整を要する。また、比較表の各項目について整理を行った上で、これまで国や大阪府などとともに、国・府・市有財産の最適利用の検討を重ねながら策定した「枚方市駅周辺再整備基本計画」や「枚方市新庁舎整備基本構想」を見直すこととなります。それらの見直しにあたっては、市民へのご説明と意見聴取を行い、改訂手続きを進める必要があることから、新庁舎の供用開始時期の見通しが立たず、大幅に遅れることが見込まれる。
以上の通り、再検証をした結果として、新庁舎は、市が計画している⑤街区において整備する考え。今後も引き続き、市議会からいただくご意見等を踏まえながら、再整備の実現に向けた事業手法の柔軟な運用や、民間活力導入エリアの市有地の有効活用のほか、まちの賑わいの創出や交流の促進、居住機能の導入など、まちづくりの検討に取り組んでいく。
各議員の質問(要旨)
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⑤街区案の方が新庁舎が早く整備できる?
⇐ ④街区案の場合は、これで国府と検討を重ねてきた結果である地域整備方針など影響が大きく、整備時期は見通せない -
事業費が前回から増額されているが?
⇐ 事業の精査、工事金額を国のデフレーターなどを活用して精査した -
新庁舎施設規模の効率化の考え方は?
⇐ 庁内のワーキングチームや市民アンケートで検討してきた。効率性、可変性に留意していきたい -
その次の将来の庁舎建て替え地は?
⇐ その時点での適切な方法を考えることになるが、⑤街区内でも確保できると考えている -
みどりの大空間は一時避難場所になるのか?
⇐ 市駅周辺には一時避難場所が必要で、岡東中央公園を拡大する。また必要な設備も整備していきたい -
⑤街区案での防災優位性とは?
⇐ 広域緊急道路へのアクセス性がよい。市内の主要道路との接続が可能 -
市庁舎の老朽化の現状は?
⇐ 本館は昭和35年竣工(65年経過)、別館は昭和45年竣工(55年経過)で不具合が起こり続けており、一刻も早い建て替えが必要と考えている -
⑤街区庁舎案でなければならない理由は?
⇐ ④街区案と比較して防災機能に優れている。また税務署との合築による合理化も図れる -
税務署との協議状況は?
⇐ 連絡会議を行っている -
消防署の旧中宮北小学校跡への移転は民間開発を優先していることにならないのか?
⇐ 「5分救急・消防体制」が確保できるため、必要な消防力は維持できる -
⑤街区案の価値は?
⇐ 【市長】集客力が向上するなど魅了的なまちづくりとなる -
タワマンの評価は?
⇐ 【市長】民間活力を導入することで魅力が高まる -
商業床は過剰にならないか?
⇐ 【市長】都市再生緊急整備地域のメリットが活用できる -
民間活力導入はリスクがあるのでは?
⇐ 【副市長】タワマンの市場ニーズは高いと考えている -
⑤街区への庁舎移転をしたい真の理由は?
⇐ 【市長】連鎖的まちづくりがコンセプトであり、基本計画に沿って開発を進めたい -
④街区案の具体的なスケジュールは?
⇐ 再調整が必要なため、見通しが立たない -
きらら(教育委員会)など既存施設の今後の取り扱いは?
⇐ 公共施設マネジメント推進計画で有効活用を示していく -
⑤街区案区画整理事業で市有地は減歩されるのか?
⇐ 市も同様に減歩されるが、減歩された土地は公共のものとなり、結果的に市有地は増える -
「広域の賑わい創出や回遊性の向上」とは?
⇐ ⑤街区案では、整備範囲が広くゆとり空間の創出が可能 -
「まちの魅力を高める施設の導入が期待できる」とは、どんな施設をどのように導入するのか?
⇐ 民間ノウハウ活用により魅力あるまちの実現に資する都市機能の導入を図る。市として求める内容や条件などを整理し、公募を行うことを想定している -
⑤街区案のリスクとリターンの関係は?
⇐ 十分な市場調査などでできる限りのリスク低減は行っていく。まちづくりを停滞させることが最大のリスクだ -
交通視点での波及効果は?
⇐ 公開空地を確保し、快適で安全な空間づくりを推進する。中心市街地の発展と活力が維持されることにより、市域で継続的に様々な波及効果を及ぼしていく -
自転車の活用方針は?
⇐ 自転車施策の充実に努めている。自転車通行空間の整備、御殿山小倉線では初めて自転車道の整備を行った。今後より多角的な視点から自転車活用推進計画を改定できるように取り組む
「(仮称)枚方市新庁舎整備基本計画」(以下「基本計画」という。)の策定に向けては、「枚方市新庁舎整備基本構想(令和3年3月策定)」(以下「基本構想」という。)などに基づき、庁内横断的なワーキングチームにより、新庁舎に必要となる機能などの検討を進めながら、庁舎整備に関する市民アンケートや、障害者や高齢者、子育て世帯など様々な方々に対する個別のご意見を聴取するほか、先進事例の視察などの取り組みを進めている。
このたび、これまでの市民アンケートなどの取り組み状況と、基本計画の策定スケジュールの見直しについて報告する。
省略
各議員の質問(要旨)
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これら計画はいつから作ってきたのか?
⇐ ビションを平成27年から作成を始め、令和3年に策定した。また令和5年に改定した -
市民説明会の必要性は?
⇐ 段階に応じ、行っていく
③街区では、9月17日には枚方市立生涯学習交流センターや市駅前図書館などを設置した市駅前行政サービスフロアを開設した。
今般、再開発組合で拡張整備工事が進められている北口駅前広場の進捗状況について報告をするもの。
再開発組合が実施する北口駅前広場の整備工事については、駅前広場の交通機能を確保しながら進めるため、工事区域を順次切り替えながら進めている。令和7年3月23日には、枚方市駅高架下において公共交通を優先した相互通行の開始を予定。
全体工事のスケジュールにつきましては、掘削時に想定外の地下埋設物が発見されたことや、現場地盤調査の結果、地耐力不足が確認され、路床及び路盤の改良が追加で必要となったことから、令和7年9月末に予定していた工事の完了が遅れる見込み。現在、再開発組合において、令和7年度中の完成をめざし、詳細な工程の見直しを行っており、工事工程が確定しましたら、改めて報告させていただく。
各議員の質問(要旨)
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北口駅前広場の整備の目指すものは?
⇐ 交通動線の円滑化、公共交通の利便性向上を図るなど本市の玄関口となる駅前空間の整備を目指している -
バンケットルーム付ホテル誘致のために支援を約束したが、現在はどのような状況か?
⇐ 地権者等と協議を始めたところ -
バンケットルームそのものは事業者と市でどのように確認されてきたのか?
⇐ 高層階での宴会場として設置されると聞いていた
②街区においては、令和6年8月に関係地権者による、法定再開発事業を含めた共同化によるまちづくりを検討するまちづくり協議会が発足された。
②街区は、枚方市駅南口駅前広場を含むエリアとなっていることから、まちづくり協議会の検討と併せて、本市においても、南口駅前広場など公共施設等の検討を進めるとともに、②街区のまちづくりが円滑に進むよう、技術的な支援を行い、まちづくりの実現に向けて取り組む。
令和7年度は、市街地再開発事業に関する調査委託を行う。
各議員の質問(要旨)
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みどりの大空間の目的は?
⇐ 景観形成、ウォーカブル機能の中心となる -
サンプラザ1号館の移転が前提になるのでは?
⇐ 官民連携が必要で、地権者の意向を確認しながら進めていく -
サンプラザ1号館の移転先は?
⇐ 地権者に残留する意向のある方がおられる。今後市街地再開発事業を行っていきたい -
みどりの大空間という目的が達成できないのでは?
⇐ 今後の課題 -
南口ロータリーの整備目的は?
⇐ 通過交通の課題解消 -
みどりの大空間の緑被率、樹冠被覆率の考え方は?
⇐ まだ決めていない。今後の検討 -
サンプラザ1号館の進み方次第では今のイメージパースと変わってくるが?
⇐ 今後、まちづくり協議会と考え方を共有し、進めていきたい -
②街区では来年度業務委託をを行う中身は?
⇐ 権利関係の調査、事業モデルの検討など
再整備事業に関する概算事業費については、令和6年2月の全員協議会において、物価高騰や市駅前行政サービスフロアにおける新たな市民サービスの提供などを踏まえるとともに、施設配置計画の見直し等に伴う補償対象物件の精査を行ったことなどから、改めて総概算事業費及び市負担額をお示しした。
今般、昨年度以降も続いている物価高騰などを踏まえ、総概算事業費及び市負担額について試算した結果を報告する。
各議員の質問(要旨)
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長期財政では、経常収支比率が100%を超えることが見込まれる
⇐ 実質収支は黒字を維持できるため、市民サービスに影響は出ない見込み -
長期財政についての市長の見解は?
⇐ 【市長】枚方市駅周辺再整備でまちの魅力を高めることは必要な投資だ -
厳しい財政運営について
⇐ 【市長】この先で厳しい数字が並んでいるが、連鎖的まちづくりを止める必要がある状況ではない
省略
各議員の質問(要旨)
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庁舎移転条例提出に向けた考えについて
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これまで議員からの意見をどう受け止めてきたのか?
⇐【市長】 早期に諮りたいまだ確定したお答えができていないものもある。 -
庁舎移転条例の可決に向けての思いは?
⇐【市長】 連鎖的まちづくりを止める訳にはいかない。3月議会に提出したい -
今回も否決されたときは何度でも提出するのか?
⇐ 【市長】??(答えていない意味不明) -
次はないと考えているのか?
⇐【市長】庁舎の老朽化は待ったなしだ。不退転の決意で取り組む -
市民理解は得られたと考えているのか?
⇐【市長】市民説明会を開催してきた -
まちづくりの中身より先に位置条例を可決する必要があるのか?
⇐ 各市、どちらの場合もある。当市の場合は、庁舎の位置によってまちづくりが大きく変わるため必要 -
市長のまちづくりへの思いは?
⇐ 【市長】みのおキューズモール、キッザニア。。。。??(聞き取れず) -
今回の全員協議会での可決に向けた手応え感は?
⇐【市長】ご可決頂けるよう力を尽くして参りたい -
政治生命をかけて取り組むとのことだが、否決された際の責任は政治生命なのか?
⇐【市長】枚方市駅周辺再整備を最重点施策として成し遂げることに政治生命をかけて取り組んでいく強い決意をしている
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これまで議員からの意見をどう受け止めてきたのか?
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その他
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今回の全員協議会で議員に何を求めているのか?
⇐ 【副市長】まずは庁舎位置を確定したい -
前回の否決から今まで何をしてきたのか?
⇐ 【市長】様々な方々の意見を取り入れ、変更を行ってきた。今後も皆さまからご意見頂きながら進めていきたい。 -
政治生命をかけて取り組む決意は変わっていないのか?
⇐【市長】政治生命をかけて取り組んでいきたい -
健康・スポーツなどの検討をしていくとのことだったが、検討状況は?
⇐【市長】高い市民ニーズがあることは確認できた。私としても子どもたちに夢を与えられるスポーツ機能の可能性なども含めて検討したいと考えている
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今回の全員協議会で議員に何を求めているのか?
今回は、市長部局いわく、3月定例月議会に提出予定の市役所庁舎移転条例の説明が目的の全員協議会の開催でした。現在の市役所庁舎が老朽化していることは事実であり、早期建て替えは市民と全議員の思いと一致ししています。しかしながら、未だに見えてこない一人ひとりの市民を今も未来も笑顔にする!という思い。私もどのように考えていくか、今日の全員協議会での議論も踏まえ、位置条例の採決に向けて疑問点の確認や情報収集などして参ります。
何のための再整備事業なのか?
市民への「未来社会のデザイン」、「市民が笑顔になる提案」に力を注ぐべきだ!
枚方市駅周辺を「健康・スポーツ」のまちとして再開発することで、市民みんなを今も未来も笑顔にできる!
市民一人ひとりの笑顔につなげるため、丁寧な積み上げを!
9月には、枚方の未来「市民の笑顔」の姿を市民に示すこと!
市民や来訪者がワクワクとするような期待が持てる広場や歩道に!
市の責任と覚悟と戦略が感じられる熱い言葉で、枚方市の未来を語るべき!
10年後、20年後の枚方市はどうあるべきか、夢のある話を熱を持って語れ!