枚方市議会議員ばんしょう映仁です。
枚方市 令和7年度(2025年度)当初予算案を簡単に整理しました。
令和7(2025)年度一般会計当初予算の規模は対前年度 121億円 (7.8%)増の1,678億円を計上。
(仮称)子ども未来館の整備をはじめ子育て世帯をターゲットにした施策のより一層の充実に取り組むほか、枚方市駅周辺の再整備を一層進める。加えて、大阪・関西万博への参加事業やひらかた万博の取り組みについても進めていく。
この予算案を分析するために、まずはデータをグラフ化してみました。
令和7年度当初予算案もこれまでと比べても増額しており、過去最高額です。物価高騰もあり、同じサービスを提供しようとすると予算額は上がっていかざるを得ません。
歳入の特徴としては、市税がほぼ横ばい。6月に予定されている定額減税の影響です。また、市債の比率が小さくなっています。国の税収が増えているため、臨時財政対策債の発行がなくなったことが主な要因です。
歳出としては、民生費の増加が顕著、教育費もじわりと増加しています。
- 総務費
- 人件費(退職手当)(▲6.7億円)
- 民生費
- 低所得世帯等に対する給付金事業経費(▲11.1億円)
- 土木費
- 下水道事業会計への負担金(▲5.1億円)
- 教育費
- 学校空調設備整備事業経費(▲6.4億円)
- 総務費
- 人件費(退職手当以外)(+7.2億円)
- 民生費
- 児童手当事業経費(+31.1億円)
- 定額減税補足給付金事業経費(+21.2億円)
- 私立保育所等経費(+15.9億円)
- 障害者自立支援費(+10.8億円)
- 土木費
- 村野駅西地区土地区画整理事業費(+6.7億円)
- 連続立体交差事業関連まちづくり事業経費(+5.8億円)
- 教育費
- 禁野小学校整備事業経費(+17.4億円)
子育て | 教育 | 都市基盤整備 | 健康・福祉 | その他 |
- 5歳を迎える幼児を対象に、ことばの理解能力や社会性などの精神発達面に係る健康診査を新たに実施することで、就学に向けて支援が必要な特性をもつ子どもを早期発見するとともに、発達相談や医療機関、療育機関につなぐ等の切れ目のない支援へとつなげる
- 保護者の就労状況や理由に関わらず保育所などに預けることができる「こども誰でも通園制度」を令和7年度から実施することを見据え、市立渚西臨時保育室において、試行的な実施を行う
- 民間保育園等における障害児の受け入れをさらに促進するために、加配職員体制に係る補助内容の拡充を行う
- 民間保育園等を活用し、中部エリア、東部エリアに新たに1か所ずつ地域子育て支援拠点を開設する。また、まるっとこどもセンターと連携して支援を行う地域子育て相談機関を新たに市内4か所に設置する
- 室内遊具や絵本コーナー等を備えた就学前児童を対象とした遊び場である「(仮称)子ども未来館」を、枚方市公設市場サンパーク跡地に整備するための実施設計に着手する
- 速やかな子どもの安全確保や支援を行い、予防から早期対応、自立支援に至るまでを一貫して担えるよう、令和12年度の開設を目指して本市独自の児童相談所の設置を進めるため、基本計画を作成する
- 高陵小学校と中宮北小学校の学校統合に伴い、禁野小学校の整備を「設計施工一括型デザインビルド(DB)方式」で実施し、令和8年2学期の開校に向けて工事を進める
- 教育支援ルーム指導員の全校配置を進め、小中学校全校に不登校児童・生徒の校内の居場所としての校内教育支援ルームを設置する。あわせて、不登校児童・生徒の個々のニーズに応じた学校以外の受け皿の一つとして、メタバース空間を活用したオンライン上の居場所を創出する
- 「枚方市学校整備計画」に基づき、学校施設の総合的かつ計画的な整備や保全の推進に取り組む。また、経年劣化による不陸やぬかるみ、水はけ不良等が発生している学校グラウンドの改修や「学校施設のエレベーター整備等に関する方針」に基づき学校にエレベーターの設置を進める
- 総合型放課後事業において、三季休業期の昼食サービスを全小学校に拡大する取り組みを実施する。また、留守家庭児童会室において、利用希望に応じた土曜日開室を行い、利用実態等の検証を行う
- 北口駅前広場の拡張整備が令和7年度中の完成に向けて進められており、市街地再開発組合に対して引き続き技術的支援を行う
- ④⑤街区については、土地区画整理事業等の都市計画手続き及びそれに伴う環境影響評価の手続きを実施する
- 新庁舎の整備については、市民アンケートや障害のある方などへの個別ヒアリングによる様々なご意見のほか、有識者の助言等を踏まえながら、新庁舎整備基本計画の策定に取り組む
- ②街区については、市街地再開発事業の事業化に向け、南口駅前広場などの公共施設等の検討を進めるとともに、②街区のまちづくりが円滑に進むよう、関係地権者によるまちづくり協議会に対して技術的支援を行う
- エリアマネジメントについては、まちの魅力向上や居心地のよい公共空間づくりに向け、引き続き、地域主体の取り組みに繋げていけるよう、これまでの取り組みを踏まえて検討を進める
- 鉄道事業者が実施する鉄道施設の耐震補強に対し、国・大阪府・市が協調し事業費の一部を補助することで、耐震補強事業を推進する
- 地元権利者が組織する組合施行による土地区画整理事業にて、鉄道駅による高い交通利便性を生かした周辺環境と調和した多様な都市機能や居住環境を有する緑豊かで駅前にふさわしい市街地の創出を図るため、組合に対して必要な技術的・財政的支援を行う
- 中宮浄水場や、中宮浄水場から春日受水場間の送水管の更新・耐震化工事を進めるとともに、妙見山配水池の更新・耐震化に向けた基本設計を進める。また、各ポンプ場の耐震化及び老朽化対策に取り組むとともに、家屋の浸水や道路冠水などの被害の軽減に向けて、雨水管整備工事に取り組む
- 牧野長尾線整備事業:約1億1,700万円
- 中振交野線整備事業:約1,800万円
- 御殿山小倉線整備事業:約9,300万円
- 長尾杉線整備事業:約2億6,000万円
- 令和7年度末の稼働を目指し、京田辺市と連携しながら枚方京田辺環境施設組合による可燃ごみ広域処理施設の整備を行う
- ひらかた健康優良企業の従業員をメインターゲットとして、市内の体育館や会議室を使用した様々なジャンルの運動・スポーツを通した定期的な運動機会を提供するとともに、健康づくりに関する企業対抗の運動会を開催する
- タクシー基本料金助成利用券の交付要件に新たに精神障害者保健福祉手帳1級所持者を加える。また、郵送での助成利用券交付を実施する
- 枚方市駅周辺再整備事業に伴い、保健所を移転する。また、移転に合わせ、地域保健法に基づく業務を効率的に行うために必要な機能を備えるとともに、新たな感染症や災害の際にも対応できる保健所とする
- 大阪・関西万博が開催される令和7年度には、国内外から多くの人が訪れることが想定されることから、補助金を活用した観光コンテンツや特産品創出の取り組みを加速させるとともに、ひらかた万博の取り組みをPRするイベントでは、内容を充実させ、本市へさらなる誘客を図る
- 大阪・関西万博において、府内自治体による催事「大阪ウィーク」及び万博首長連合会員自治体の共創による催事「Resolution of LOCAL JAPAN展」に出展し、枚方ならではの特産品、郷土料理、ものづくりの技術、淀川舟運や枚方宿等、本市の地域資源(魅力)を発信する。また、本市域においても大阪・関西万博会場出展内容と連動した企画を実施し、本市への誘客を図る
- 自力で避難することが困難な「避難行動要支援者」の災害時における避難の実効性を高めるため、それぞれの状況に応じた個別避難計画の作成をセルフプラン方式により進める。また、障害者や高齢者の直接避難の受け入れを担う福祉避難所の指定促進に向け、社会福祉施設等に対する備蓄物資や機材の整備費用に係る補助金を創設し、避難生活の支援を図る。
- 2050年のゼロカーボンシティの実現に向けて、地域脱炭素につながる手法を市民・事業者が家庭や事業所で実践できるよう、ひらかたゼロカーボン推進補助金を交付し、市域全体に地域脱炭素の取り組みを推進する
枚方市政最大の当初予算案です。一旦、大雑把にまとめてみました。民生費が増加していますが、未来の成長に向けた投資的なものは小粒だという認識です。引き続き、細かい予算も確認しながら、当初予算案について、何のために、どのように使っていくのか、確認していきたいと思います。一人ひとりの笑顔にするための取り組みか?意見提起も行っていきたいと考えています。